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衛藤賢史のシネマ教室

KICK-ASS キック・アス ジャスティス・フォーエバー

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   2014/02/25

戦闘能力ゼロだが正義感の強いアメコミ・オタクの少年が、戦闘能力100%の小学生の少女と一緒になって悪人をやっつけていくという、胸のすくような痛快な内容に、口コミで大ヒットした「キック・アス」(2010)の続編。
<キック・アス>を名乗る少年デイヴが、<ヒット・ガール>の少女ミンディの助けを借りてマフィアのボスを退治してから4年。デイヴはハイスクールの4年生、ミンディはハイスクールの1年生となっている。父親を戦闘で亡くしたミンディは、父の同僚であった警察官マーカスの養女となり平凡なハイスクール生徒として暮らしていた。デイブはそんなミンディに本物のスーパーヒーローとなるべく毎日コテンパンにされながらトレーニングに励んでいた。が、まだ陰で<ヒット・ガール>として<キック・アス>と組んでワルを懲らしめていることがマーカスにばれ活動を禁止され、ハイスクールの女の子らしい生活をすることを命令される。ひとりぼっちになったデイヴは、<ジャスティス・フォーエバー>と呼称する元マフィアのストライプス大佐をボスとする組織に入る。
元々、ヒーローとなった<キック・アス>に刺激されて正義の自警団を作ったストライプスは、<キック・アス>のデイヴの入団を歓迎する。
しかし、<キック・アス>によってマフィアのボスである父親を亡くした息子の少年<レッド・ミスト>は<マザー・ファッカー>と改名して、<キック・アス>を亡きものにするため、次々と超ワルの仲間を集めて悪事の限りを尽くして<キック・アス>に対抗してきた。しかし、ミンディはマーカスの教えを守って<ヒット・ガール>を封印し女の子グループの意地悪な仕打ちに耐えて普通のハイスクールの女の子を演じていた。だが、マザー・ファッカー率いるスーパー悪党軍団の暴れ方は度を超してきたのだ。<キック・アス>の命も風前の灯となる事態が起きて、遂に<ヒット・ガール>も堪忍袋の尾が切れることになる…。
青春物のジャンルの名を借りながら超過激なバイオレンス・シーンと超下品なセリフ満載のこの作品は、その八方破れな内容によってかえって壮快なカタルシスを覚えることになる。<キック・アス>を演じるA・テイラー=ジョンソンのナイーヴな容貌、<ヒット・ガール>を演じるC・グレース・モレッツのキュートな姿態が、この作品を生々しいものにしなかったことも成功した大きな要因となっている。ぼくのチケット代は2,200円出してもいいと思う作品でした。
星印は3つ半差し上げたいフレッシュな内容でした。

5点満点中3.5点 2200円

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