先月の地震では様々な職業の方が影響を受けました。演奏家も例外ではありません。私の知る範囲でも、住む家を失い避難所で生活をしていた方、長い期間車中泊を余儀なくされた方など苦境に立たされた方がいらっしゃいます。衣食住を何とか確保できた状態になった時点でも演奏活動はなかなか再開できず、当面の収入の見通しかが立たないという事例も耳にしました。今回の地震で被災された方の中にも音楽を聴いて心を癒された方もいらっしゃると思います。と同時に「非常時」においては演奏会が中止になることも多いですし、音楽含めた娯楽に関する出費は抑えられます。被災された演奏家が元の生活、元の活動を取り戻すにはしばらくの時間がかかるかもしれません。私も音楽に関わるひとりとして、わずかではありますが被災された演奏家のみなさんの力添えができたらと思っています。あらためて被災された音楽関係者のみなさまにお見舞い申し上げます。
 
視聴はブラームス作曲のハンガリー舞曲第１番です。

【アンサンブル・ルーエ】 地震で被災したメンバーの思いも共に
放送日	(2016/5/28,6/4)
出演者	アンサンブル・ルーエ 島田 有純（しまだ・あずみ/フルート） 野田 沙織（のだ・さおり/ヴァイオリン） 島森 恵三（しまもり・えみ/ヴィオラ） 白沢 あいり（しらさわ・あいり/チェロ） 【応援出演】 長石 道子（ながいし・みちこ/ヴァイオリン） 丸山 和子（まるやま・かずこ/ヴァイオリン）
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プロフィール	ヴィオラの島森恵三さんとチェロの白沢あいり（しらさわ）さんは大分在住です。 ヴィオラの島森さんは、国際スズキ・メソード音楽院を卒業。才能教育研究会ヴァイオリン科の指導者でいらっしゃいます。現在スズキ・メソード大分支部を主宰しながら県内外で演奏活動を行っています。 チェロの白沢あいりさんは大分県立芸術文化短期大学音楽科器楽専攻卒業、認定専攻科修了。現在はチェロ講師、県内外で音楽活動を行っていて、第１１回別府アルゲリッチ音楽祭大分県出身若手演奏家コンサートにも出演されています。ＯＢＳラジオ「イチスタ☆」の「あいり先生の教えてやさしいクラシック」でもおなじみです。 今回のコンサートが行われたのは４月２０日、熊本で震度７、大分で震度６弱が観測された地震の直後でした。熊本在住のメンバー、ヴァイオリンの野田沙織さん、フルートの島田有純さんも被災されたため、コンサートのご出演は叶わず、急遽大分在住のヴァイオリニスト長石道子さん、丸尾和子さんの応援を受けて開催されました。長石さんは大分県立芸術文化短期大学卒業。現在大分県立芸術緑が丘高校非常勤講師のかたわら、九州内にてオーケストラやアンサンブルで活動中です。丸尾さんは大分高等学校特進音楽クラス卒業。洗足学園音楽大学を経て、現在は大分高等学校と大分中学校の非常勤講師、大分交響楽団ではコンサートミストレスを務めていらっしゃいます。この番組では「マイ・カルテット」のヴァイオリニストとしてもおなじみです。
演奏曲目	（５月２８日） 花 作曲：滝廉太郎 作詞：武島羽衣 バレエ「くるみ割り人形」から花のワルツ 作曲：チャイコフスキー （６月４日） 映画「昼下がりの情事」から魅惑のワルツ 作曲：フェルモ・ダンテ・マルシッチ 作詞：ディック・マニング ジュ・トゥ・ヴ 作曲：エリック・サティ