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衛藤賢史のシネマ教室

イエスタデイ

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   2019/12/10

もしも<ビートルズ>が、この世界に存在していなかったら?という突飛な設定でビートルズ賛歌!を高らかに謡いあげた内容に笑いながらも、しみじみと共感させてくれる作品となっていたのだ!

売れない歌手のジャック(ヒメーシュ・パテル)は、教師をしながら大好きなジャックのマネージャーを引き受けている親友のエリー(リリー・ジェームズ)と、今日もドサ回りをしている。でも観客はチラホラで子供たちは歌そこのけで遊びまわるのを見て、歌手への夢をあきらめようと考えていた。自転車で自宅にもどる途中、突然の停電でジャックは自転車からほうり出されて気絶してしまう。なんとその日その時刻に12秒間、世界規模の謎の大停電が発生していたのだ!後日ジャックは、友人たちの前で歌手への夢を諦めたと宣言しお別れの曲に尊敬するビートルズの<イエスタデイ>をギターで弾き語りをすると、リリーや友人たちは口あんぐりで「ジャックすげえ曲詩やんか」と激賞するではないか。ジャックは「冗談はやめろや、これビートルズやんか」と言うと皆は口をそろえて「ビートルズって?」と言うのだ。あわててジャックはパソコンで検索すると<ビートルズ>なんてどこにもない!あの大停電で変異が生じ<ビートルズ>がこの世から消えていたのだ。そして12秒間気絶していたジャックの頭の中だけ<ビートルズ>が残っていたらしい。ジャックは覚えている限りの<ビートルズ>の曲を歌うと、天才出現と評判になりイギリスきっての歌手エド・シーラン(エド・シーラン)が前座をまかせてくれる。あっという間に注目されたジャックに、アメリカの敏腕エージェントのデブラ(ケイト・マッキノン)が接近し専属契約を結ぶことになる。リリーはジャックの将来を思いマネージャーから身を引き教師にもどっていく。夢がかない世界的歌手となったジャックだが、心には<ビートルズ>を冒瀆する気持ちが残り欝々とした毎日。そして支えてくれたリリーを愛していたと気づいたジャックはある行動に出るのだが・・・。

ビートルズが出ないで!ビートルズの凄さを満喫させてくれる珠玉の作品に仕上げたダニー・ボイル監督、脚本のリチャード・カーティスの力量にエールを贈りたい。そして改めて<ビートルズ>の楽曲の天才性を確認させてくれながら、秀逸な展開に頬を緩めながら見入る楽しい作品であった!また隠し味のスパイスが絶妙ですぞ!
ぼくのチケット代は、2600円出してもいい楽しい作品でした。
星印は、5ッさしあげます。

5点満点中5点 2600円

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