２０１７年より放映されたＴＶ人気番組が、映画用に大幅にスケール・アップされた内容となった作品です。

ある銃撃戦で頭に負傷し記憶喪失になった元特殊工作員の菜美（綾瀬はるか）は、公安警察の監視下に置かれ、公安エリート警官の伊佐山勇輝（西島秀俊）と、偽装夫婦として桜井裕司・久実と変名し、小さな地方都市・珠海市でのどかで平和な夫婦生活を送る生活をはじめる。実は珠海市の海で、新エネルギー源「メタンハイドレード」が発見され、エネルギー源開発の裏でロシアと結託した国家レベルの暗躍があり、勇輝は公安の潜入捜査官として危険度ナンバー・ワンの菜美の監視のふたつの役割を担い珠海市に来ていたのだ。この町の高校教師となった勇輝こと裕司は、町のきれいな海を守るため新エネルギー開発反対派の人々に接近し情報収集に当たりながら、一方では菜美こと久実の記憶が戻らないか監視する毎日を送るうちに、彼ひとすじに世話をやく久実（菜美）を本当に愛するようになる。やさしい精神科医・三枝礼子（前田敦子）の治療を受けながら記憶喪失がもどらない久実は、町の人々と仲良くしながらのどかな生活を楽しんでいるが時々過去のフラッシュ・バック現象が起こりはじめ、自分は何者なのかという不安感を覚えはじめた頃…。

いつもは普通の主婦だが、実は元凄腕の特殊工作員の過去を持つ綾瀬はるかが、見事な体技を毎回披露するＴＶシリーズは評判を呼んだ番組だった！ドラマの内容をスケール・アップしたこの映画化作品は、大スクリーンで迫力満点の綾瀬はるかのハリウッド女優そこのけのアクション・シーンの数々を期待したと思うが、肝心のドラマの組み立てが、あまりにイージーな内容に終始するので綾瀬はるかのアクション・シーンを楽しむ前に、その雑なストーリー構成に飽きてしまうのだ。これではラストのクライマックス・シーンでの綾瀬はるかのアクション・シーンは、ほんのつけ足しにしか見えない作品となっていたのだ！

ぼくのチケット代は、１６００円ぐらいかなと思う作品でした。

星印は、２ッ半さし上げます。